朝倉令子税理士事務所
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税金コラム
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【平成17年11月11日「現物給与とは」】
■現物給与とは
 毎月受け取る給料や賞与は給与所得として、所得税や住民税が課税されるのは、もう、皆さんご存知です。でも、この他にも、現金で受け取ったり、銀行口座に振り込まれる、といったように形には見えなくても、給与所得として課税される場合があります。それが、「現物給与」と「経済的利益」です。この現物給与と経済的利益というのはどのようなものをいうのでしょうか。今週は、現物給与について見てみましょう。

  現物給与というのは、文字通り、お金ではなく現物で受け取る給与のことをいいます。具体的には、食事の支給、制服の支給、永年勤続者表彰のための記念品、などがあります。しかし、これらの現物給与は一定の要件を満たしていれば、給与として課税されないことになっています。つまり、会社や事業主の単純な経費として処理されることになります。
  1. 食事の支給・・・会社が支給する食事については、その食事の価額の半額以上を従業員が負担すれば原則として課税されません。ただし、その食事の価額からその人の負担した金額を控除した残額が月額3,500円を超えるときは、その超える金額がその人の給与として課税されます。(ただし、残業をして支給される食事は課税されません。)この場合の食事の価額は、社員食堂のような場合には、直接費の額で計算します。飲食店から購入する場合には、購入価格がその食事の価額となります。
      思わず社員食堂で出された食事の価額がどれくらいなのか気になってしまいますね。給与として課税されていないのであれば、従業員が半額以上を負担していることになります。

  2. 制服の支給・・・職務の性質上制服を着用しなければならない人に支給する制服や身のまわり品については、課税されません。ただし、制服等の支給に代えて金銭を支給すると、給与所得として課税されます。
  3. 永年勤続者表彰のための記念品で、受彰者の地位等に照らして相当と認められるものであり、かつ、10年以上の勤続年数の者を対象とするものは、そのもらった記念品については課税されません。(ただし、2回以上表彰を受ける者については、5年以上の間隔をおいて表彰が行われないとダメです。)
  4. 会社が負担した運動会、慰安会の費用は、課税されません。従業員等のレクリエーションのために行う慰安旅行の費用を会社が負担した場合には、次の要件を満たしていれば、従業員に対して給与所得として課税されません。
    1. 旅行の期間が4泊5日以内(目的地が海外の場合には、目的地における滞在日数)であること
    2. 旅行に参加する従業員の数が全従業員の50%以上であること
     しかし、この要件を満たしているからといって、全部が課税されないわけではありません。旅行の目的や規模、行程等、いろいろな面から勘案して妥当と認められる場合には、課税されないということです。
  5. 会社が取り扱っている商品を安く買えるのは、社員の特典ですが、この値引販売を受けた場合には、次の要件を満たしていれば、給与所得として課税されません。
    1. その商品の取得価額以上の価額で販売を受けたこと
    2. 通常の販売価額に比し著しく低額(およそ70%未満)でないこと
    3. 勤続年数等に応じて値引率が異なる場合には、合理的なバランスの値引率であること
    4. 値引販売を受けた商品の数量が、通常消費する程度のものであること
  まだ他にもありますが、これらが現物給与と呼ばれるものです。ですから、この要件を満たさない場合には、そのもらったものの金額や会社が負担した金額が、従業員の給与として従業員に課税されるわけです。Cの慰安旅行などは、よくあるケースですが、たとえ2つの要件に当てはまっていても、あまりに豪華な旅行だったり、参加者が特定の人だけだったりすれば、現物給与として課税されることになります。その旅行代金を会社が負担しても、会社は経費として処理することに変わりはありませんが、旅行に行った従業員は、給与所得としてカウントされるわけです。
 
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