朝倉令子税理士事務所
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税金コラム
知って得する税金コラム

【平成17年8月5日「共働き夫婦の場合1」】
8月のテーマは、「女性と税金」です。共働き夫婦の場合、自営業者の妻の場合、専業主婦の場合、さまざまなケースについて女性にかかわる税金をみてみましょう。
■共働き夫婦の場合
【子供を夫と妻のどちらの扶養にするか】
 共働き夫婦の場合、夫にも妻にも収入があります。ですから、子供をどちらの扶養親族として所得税の申告をしてもかまわないわけです。普通は、夫の扶養親族としているケースが多いのではないでしょうか。
  でも、夫婦の収入によっては、妻の扶養親族としたほうが有利な場合もあります。さらには、2人あるいは3人子供がいる、というような場合には、2人は夫、1人は妻、といったように分けたほうが有利な場合もあるわけです。
  たとえば、夫と妻の給与収入がともに550万円だったとしましょう。夫も妻も所得は同じ、ということです。この夫婦には3人の子供がいますが、その3人の子供を夫の扶養親族として申告した場合、ほかに所得控除がないとした場合の平成17年分の所得税は、夫が187,200円、妻が292,800円、となり、夫婦で合計、480,000円の所得税を支払うことになります。
  ところが、3人の子供のうち2人を夫、1人を妻の扶養親族として申告すると、夫の所得税は、217,600円となり、30,400円増えますが、妻の所得税は、248,000円となり、44,800円減ります。合計で465,600円となりますから、結局は14,400円減少するわけです。
  これはなぜかといいますと、所得税の税率の構造によってこういう現象がおきる場合があるのです。まず、給与所得には給与の金額によって決められた給与所得控除という控除があります。550万円の給与所得に対する給与所得控除額は、164万円です。ですから、550万円の給与収入の場合、給与所得金額は、
    550万円−164万円=386万円
となります。そこから、所得控除額を差し引いて税率をかけるわけですが、その所得控除が、この場合、基礎控除の38万円プラス扶養控除となるわけです。3人の子供を夫の扶養親族とした場合には、夫の所得控除額は、
    38万円+38万円×3人=152万円です。
妻の所得控除は、基礎控除の38万円のみです。
  そうすると、夫の税率をかける前の金額は、
    386万円−152万円=234万円
  妻の税率をかける前の金額は、
    386万円−38万円=348万円
となります。税率をかける前の金額が330万円以下だと税率は10%、330万円を越えると超えた部分については20%の税率となります。つまり、この場合、妻の税率をかける前の金額が348万円となり、330万円を超える部分、18万円については20%の所得税がかかるわけです。
  いっぽう、子供3人のうち1人を妻の扶養親族とした場合には、夫と妻の税率をかける前の金額は、それぞれ、272万円と310万円となり、2人とも330万円以下となるため、10%の税率で所得税がかかります。つまり、その分税金が安くなるわけです。
  よく、健康保険証の被扶養者になっていると、税金の申告もその人の扶養親族にしなければいけないと思っている方がいますが、健康保険証の被扶養者と税金を申告するときの扶養親族とは一緒でなければならないということはありません。どう申告するのがもっとも有利か考えて、年末調整の書類を会社に出してみてはどうでしょう。
 
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