朝倉令子税理士事務所
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税金コラム
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【平成17年7月29日「退職一時金と退職年金、どちらがトク?」】
■退職一時金と退職年金、どちらがトク?
 退職金を一時金で受け取るかわりに、年金で受け取る制度を設けている会社もあります。一時金と年金、税金面ではいったいどちらがトクなのでしょうか。
 退職金を一時金で受け取る場合の課税は、先々週お話しました。
               
収入金額 退職所得控除額 × × 税率
               
で計算します。
  退職所得控除額は、勤続年数によって次のように計算します。
  1. 勤続年数20年以下・・・・40万円×勤続年数(最低80万円)
  2. 勤続年数20年超・・・・・800万円+70万円×(勤続年数−20年)
  3. ただし、障害退職の場合には、上記の金額に100万円を加算します
 いっぽう、年金として受け取る退職年金は、雑所得となります。この場合、適格退職年金契約に基づいて受け取る退職年金は、国民年金、厚生年金、共済年金、恩給などとともに、公的年金等といって、所得税の計算上、一定の控除額があります。控除額は、次のようになっています。

年齢

公的年金等の収入金額

公的年金等の控除額

65歳以上

330万円以下

120万円

330万円超410万円以下

収入金額×25%+37万円5千円

410万円超770万円以下

収入金額×15%+78万円5千円

770万円超

収入金額×5%+155万円5千円

65歳未満

130万円以下

70万円

130万円超410万円以下

収入金額×25%+37万5千円

410万円超770万円以下

収入金額×15%+78万5千円

770万円超

収入金額×5%+155万5千円


 たとえば、66歳の人が、年間350万円の公的年金を受け取ると、
  350万円×25%+37万5千円=125万円
の控除がありますから、課税される金額は、
  350万円−125万円=225万円となります。収入がこの年金のみで、65歳の年齢が配偶者のみが扶養家族とした場合の平成17分の所得税を計算してみますと、119,200円となります。
 退職金を一時金で受け取るのか、年金で受け取るのか、どちらがトクかは、一概にはいえませんが、一時金で受け取る際の退職所得控除額は、勤続年数が長いと、かなりの金額になります。受け取る退職金がその控除額の範囲内であれば、無税で退職金を受け取れますから、一時金で受け取ったほうが有利でしょう(退職所得控除額については、政府税制調査会で現在縮小する方向の意見があり、将来、どのように改正されるか見守っていく必要があります)。しかし、受け取る退職金が控除額の範囲を超えるようであれば、その超える部分について、年金として受給する、という方法が取れるのであれば、その超える部分については年金で受け取るのが一番有利といえるでしょう。ただし、年金で受け取る場合、将来受け取れる年金の総額は、自分が長生きをすればたくさんもらえますし、数年で死んでしまえばそれっきりです。しかも、将来の経済情勢の変化も予想するのは難しく、年金原資の運用も、証券市場や金利の変化によって影響を受けるでしょうから、期待したとおりの年金が受け取れるとは限りません。年金で受け取る場合には、そういった不安要素も含んでいるといえるでしょう。
   
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